「パープレキシティ」に自己紹介させる方法とは?
第1章 「パープレキシティ(Perplexity)」とは?
「パープレキシティ(Perplexity AI)」は、今巷で有名な「chat GPT」によく似た、対話型AI検索エンジンサービスです。
まず、以下の文章を見てください。
「Perplexity AIは、2022年12月に発表された世界初の会話型検索エンジンのサービスで、ウェブクローリングした情報を要約する生成系AIです。
ChatGPTと異なりアカウント作成不要で、Google検索のようなシンプルなUIで「Ask anything」という入力フォームから質問文や調べたいことを入力すると、それに対する応答結果を返してくれます。
Perplexity AIは、出典ソースを明記するとともに、時事性のある質問にも正しく回答してくれるため、ChatGPTよりも安心です。
ただし、日本語入力時にエンターキーでプロンプトが送信される点に注意が必要です。
また、APIは提供されておらず、ウェブページを入力する形でのみ利用できます。
Perplexity AIは、AI検索エンジンとして、研究や執筆などに役立つことが期待されています。」
この文章は、私が書いたのではなく、「パープレキシティ」に書いてもらいました。
人間が書いたのと遜色ない文体であり、かつ丁寧に説明されていることに驚かれたのではないかと思います。
どのようにして記載させたのか?については、次章で述べてみたいと思います。
第2章 「パープレキシティ」に自己紹介させる方法
「パープレキシティ」に文章を作成させるといっても、別段難しい方法ではありません。
「パープレキシティ」も、自分の特徴を自分が一番知っているんじゃないか?と思い、以下のような指示を出してみました。
「「Perplexity AI」について紹介文を作成してください。」
返ってきた回答が、第1章で述べた文章になります。
ITの専門用語がいくつか出てきたので追加質問してみました。
質問:「ウェブクローリングについて説明してください。」
回答:「ウエブクローリングとは、WebサイトをGoogleなどの検索結果に表示させるため、クローラーというbotにサイトを知ってもらうことです。(以下省略)」
質問:「UIについて説明してください。」
回答:「UIとは、ユーザーがWebサービスやサイト、アプリケーション、ソフトウェアを利用する際に触れる全てのことであり、ユーザーがサービスやプロダクトをスムーズに使えるように設計することをUI(ユーザーインターフェース)デザインと言います。(以下省略)」
質問:「APIについて説明してください。」
回答:「APIとは、Application Programming Interfaceの略で、ソフトウェアやアプリケーションをつなげるためのインターフェースです。
(以下省略)」
このように、わからないことはどんどん追加で質問していくと詳しく教えてくれます。
人間の教師とは異なり、どんなにしつこく聞いてもいやな顔をされることはありません。
「パープレキシティ」の自己紹介文にもあったとおり、「chatGPT」に比べて以下の点がすぐれていると思います。
1.出典ソースが明記されている。
次章で述べますが、「パープレキシティ」の回答が100%正しいとは言えない場合があります。その点、「パープレキシティ」は出典ソースがはっきりしているので裏付け確認が簡単に行えます。
2.アカウント作成不要で使用できること。
「chatGPT」は、アカウントを作成しないと使用することができません。その点、「パープレキシティ」はアカウント作成無しで使用できるので、面倒な手間を省くことができますし、セキュリティ面からも安心して使えます。
3.検索した内容を、リンクで保存できること。
「パープレキシティ」は、画面右上の「Share」というボタンから「Copy Link」を選択すると、「パープレキシティ」とのスレッドページのリンクURLを取得することができます。途中まで検索していて、中断した後、再開するのに非常に便利な機能です。
第3章 「パープレキシティ」に質問するときに注意すること
大変便利な「パープレキシティ」ですが、質問するときには以下の2点に注意してください。
(1)個人情報や機密情報(自分の勤務先等)は入力しない
AIはユーザーが入力した情報を自分の中にとりこんで、学習していきます。
しかもAIは全世界に公開されているため、個人情報や機密情報を入力するとその情報が世界中に拡散してしまうことになります。
質問するときは、個人情報や機密情報を入力しないように気をつけてください。
(2)AIの回答を100%鵜呑みにしない
なんでも答えてくれるAIですが、100%正しい正解を返してくれるとは限りません。前項で述べたように、AIは入力された情報をとりこんで学習するので前に入力された情報が誤った情報であった場合、間違った回答を返すことがあります。AIが出力した内容を他の出典からも確認することが必要です。この点、パープレキシティは出典ソースが明解なので裏付け確認も簡単です。
第4章 どのくらい新しい情報が得られるのか?
さて、この「パープレキシティ」ですが、どの程度までの新鮮な情報を得られるのでしょうか?「chatGPT」の場合、2021年9月までのデータに基づいているのでそれより新しい情報は得られません。
前例のように質問してみたいと思います。
質問:「昨日、日本で起こった主な事件について教えてください。」
回答:「昨日、日本で起こった主な事件についての情報は見つかりませんでした。
ただし、以下のニュースサイトにアクセスすることで、最新の事件や事故に関する情報を入手することができます。(以下略)」
残念ながら、項目単位での情報を得ることはできませんでしたが、ニュースサイトのアクセス先を入手することができました。
これが「chatGPT」だと、「申し訳ありませんが、私は2021年9月までの情報しか持っていませんので、最新の事件については把握しておりません。」と返答されてしまうので、その点最新情報にも対応していると思います。
第5章 「パープレキシティ」の活用例
さて、パープレキシティを活用していくつか質問してみたいと思います。
(例1)
ちょうどこの記事を作成していた時に家族から、「コーヒーの香りを部屋中に漂わせたいけど、どうしたらいい?」という質問を受けたので聞いてみました。
質問:「部屋にコーヒーの香りをただよわせる方法を教えてください。」
回答:「コーヒー豆をひいてから淹れる: 家でコーヒー豆をひいてから淹れると、部屋中にコーヒーの香りが広がります。(以下省略)」
コーヒーを飲みたいわけではないので、質問を変えてみます。
質問:「コーヒーの香りがする芳香剤はありますか?」
回答:「はい、コーヒーの香りがする芳香剤はありますが、一般的ではなく、あまり見かけないようです。(以下省略)」
目的とする回答を得ることができました。
この後、コーヒーの香りがする芳香剤のリンク先がずらりと表示され、いちいち検索する手間が省けました。
(例2)
一週間の夕食メニューを考えるのにいつも苦労しています。早速質問してみます。
質問:「一週間の夕食メニューを考えてください。日本語でお願いします。レシピも教えてください。」
「パープレキシティ」は日本語で質問すると日本語で回答してくれますが、英語で回答してくる時もあります。「日本語でお願いします。」というフレーズを入れておくと日本語で回答してくれる確率が高くなります。
回答:「以下は、一週間の夕食メニューのアイデアとレシピの概要です。(中略)
月曜日
メイン:豚丼
豚バラ肉と玉ねぎを炒めて、甘辛味のたれに絡めるだけで簡単に作れます。
副菜:たたききゅうり
きゅうりをたたいて、しょうゆや酢などで和えるだけで簡単に作れます。
汁物:お吸い物
だし汁に豆腐やわかめを入れて、塩や醤油で味を調えるだけで簡単に作れます。
(以下省略)」
各メニューの後にはレシピのリンク先が表示され、簡単にリストを作成することができます。
いかがでしたでしょうか?
活用事例はまだまだあると思います。
「パープレキシティ」は質問すればどんどん賢くなっていくので、皆さんで育ててあげてみてはいかがでしょうか?